2015年3月20日金曜日

聴覚障害とは

耳が聞こえないと一言でいっても、まったく聞こえなかったり、音を大きくすれば聞こえたり、大きくしても聞き取れなかったりと症状は様々です。
左耳が難聴で右耳が全聾(まったく聞こえないこと)の立場から、聴覚障害についてご紹介します。

難聴の種類

難聴の種類は大きく分けて伝音性難聴感音性難聴
伝音性難聴と感音性難聴の合わさった混合性難聴の3種類があります。
損傷を受けている場所によって聴こえ方は様々です。

伝音性難聴感音性難聴
障害箇所外耳、中耳など
音を伝える器官
内耳、聴神経など
音を感じる器官
治療法音を聞く神経には異常がないため、外科的治療の可能性がある 原因不明のことが多く、治療は難しい
補聴器との相性音を大きくすれば聞き取れる事が多く、効果が期待できる 音を大きくしても音がぼやけたままなので、効果があまり期待できない


感音性難聴と高音

感音性難聴は高音の聴力が低いことが多いです。
人の話し声というのは高音域が多いため、会話に支障が生じます。
聞き取りやすい低音域は生活雑音が多く、雑音の中での会話は特に困難となります。

また、子音と母音からなる言葉は子音が高音域母音が低音域のため
例えば「さ(=sa)」という言葉であれば「あ(=a)」と聞こえてきます。
そのため、初めて聞く固有名詞の聞き取りは難しく、「佐藤さん」なのか「加藤さん」なのかわからないといったことが多々あります。

聴覚障害の認定

聴覚障害の程度はdB(デシベル)という音の単位を基準とします。
この値が大きいほど聞こえが悪くなります。
健聴者は20dB以下で、90dB以上はほとんど聞こえない状態です。

日本で障害者手帳が交付される基準は一番低い6級でも
1.両耳の聴力レベルが70dB以上(40cm以上の距離で発声された会話を理解出来ない)
2.一方の耳の聴力レベルが90dB以上、もう一方の聴力レベルが50dB以上
となります。

交付を受けている聴覚障害者は全国で約36万人と言われていますが、
欧米の判定基準である40dB以上の難聴者を含めると約600万人と言われています。
その約75%が加齢による老人性難聴です。

私の場合は左耳が90dB以上、右耳が45dBなので、国内の基準では福祉の対象外になります。

判定基準で以下の区別をしないのを疑問に思っています。
・伝音性難聴と感音性難聴
・若年者と高齢者

伝音性難聴と感音性難聴では補聴器による効果の差があり、
伝音性難聴の50dBと感音性難聴の50dBでは聞こえる大きさは同じでも聞き取れる明瞭度は違います。

また、若いうちは特に学校や仕事で聞き取りの必要な場面が多く、同世代が健聴者である中でのハンディは大きいと実感しています。

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